あんまり更新しないぶろぐ。


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2018年 04月 23日 ( 1 )

さよならファンくん

2018.4.22 4:38

世界一かわいいかわいい家族が一匹旅立った。

ウィップスオープンの2013年10月に彼はやってきた。
7ヶ月前に由仁町で捨てられウロウロしていたのを保護され保健所に収容された彼。
当時フラットコーテッドレトリバーの保護を行っていた母親の元に連絡が入り。
写真を確認すると。

全然違う(笑)

職員さんに可愛がられながらも殺処分の期限が迫る。
どうもフラットではなさそうだけど黒いしクマみたいでかわいいし。
とりあえず保護!と決めたみたい。
ママさんの出動要請を受けたPAXがお迎えに。
フラットじゃなくて、ニューファンドランドにそっくりだね。
ということで仮名”ファンくん”に。楽しそうだしいいね。
こうして里親募集しながらニセコ生活が始まったけど。
見るからにフラットでもないおじいちゃん犬は人気なし。

なかなか貰い手がつかず気になっていた私は度々会いに行った。
今考えると、うちに来た時から私は運命を感じるくらいの一目惚れだったんだと思う。

当時ジムから相当離れたところに住んでいて冬の通勤が心配だったのでジムの近くへの引越しを考えていた。
PAXは引越し嫌い。私は半ば強引に引越し先を選ぶ。大型犬可の家を。
犬を飼うということも最初は反対されたのでこちらも強引に進め、10月にやっと迎えることができた。

来た当時は突然家が変わり落ち着かず、ソワソワ、ハーハー。
夜も全然寝させてくれなかったのを覚えている。
ゲージに慣れさせようと入れると。
嫌がって嫌がってゲージがヨダレの海になりこっちも大変なので3日で諦める。
虐待を受けていたのかジムにある長いモップの柄を近づけるとキャンと鳴き縮こまって怯えた。
どこ触っても怒らないけど転がそうとしても絶対にお腹は見せなかった。
ちょっとしたしぐさや表情に悲しい過去が垣間見え。
そんなツラい思いはもうさせない。たくさんかわいがって忘れさせてやる。
と思ったんだ。

家とジムとを往復する生活でお客さんにもなれ少しずつリラックス。
ファンくんの表情はゆるんでった。
慣れてくると今度は色々自我が出て来る客来る客新しい人見つけては、撫でろ!
とびちゃびちゃの鼻でツンツンした。前足でバシ!なんてことも。
そんなわがままにもお客さんは優しくファンを撫でてくれた。
ファンの顔と頭はいつもチョークまみれ。愛情の印だね。

気づくと私の半径2メートル内にいつも居たファン。金魚の糞ちゃん。
賢くて教えるコマンドはどんどん覚えた。
時々外す呼び鈴押しの”チーーーーン”
とっても嫌そうな”お手”
すぐそのまま横になっちゃう”ふせ”
”待て”はいつまでも。
ジムのドアを開けると自分一人電柱まで行って排泄済ませルンルンで帰って来た。
大好物は焼き芋とパン!いたずらしない良い子が唯一盗み食いを働き、
この二つは絶対に口から離そうとしなかった。

うん、天才犬だわ。

飼ってちょうど1年で初めてのてんかん発作。
ウッドデッキで突然ぶっ倒れて痙攣し出した時は死んだと思った。
そのあと数ヶ月後には毎日の投薬生活が始まった。
まー、金のかかること。
かわいいファンくんのために稼ぐしかないなってことで、
ジムのしんどい時期も重なったけど頑張った。

ファンにとっては私はわがまま出して甘えるお母さん。
PAXはシャキッということを聞いとかなきゃいけないけど、
本当はすごく甘やかしてくれるお父さん。
そんな感じだったのかな。

ファンとお客さんとのトラブルもなく。
ないどころか知らないところにもファンのファンは増えていき。
愛される大人気な看板犬になった。
月日は流れ。
2017年に入った頃からウンチやオシッコを我慢できなくなることが増えた。
ジムで漏らすと申し訳なさそうな顔でこちらを見た。
そんなファンのことも仕方ないよ〜と優しく接してくれたお客さん。
ありがたかった。
トランクから後部座席へ強引に移動しようとしてハマって動けなくなったり。
なんでか突然おきゃくさんの車に乗り込もうとしたり。
マットに落ちたり、階段から転がり落ちたり。
あれ?え??という行動も増えたし。
膀胱炎を繰り返したり、皮膚炎になったり、マラセチアになったり。
あちこち年をとり病気がちになっていたよね。
そう。当たり前なんだけれど来た時からお年のファンくんは
人間よりも何倍ものスピードで老化していたのだ。

どこ触っても平気な子は耳も目もぼんやりになり体を触られるのを嫌がるようになった。
ご飯も上手に食べられなくなりお箸やスプーンでふやかしたのをお団子にしてあげた。
排尿障害も悪化でオムツ生活。パーキンソンのような歩行障害も出ていた。
痴呆で性格も変わり指に穴あくくらい噛まれたりもした。

それでもお客さんと家族には優しい目をしていたなぁ

2018年に入った頃からは後ろ足がほとんど使えなくなり。
不自由なカラダにイライラしていることが多かった。
もがき動き回ったりで排泄物まみれになりお世話に苦労を感じた。
わがままだったりカラダが痛かったりで四六時中鼻を鳴らして私らを呼んだ。

早く死んで欲しいとか、首を絞めてしまいたいとか。安楽死とか。
あまりのストレスに出てはいけない感情に支配された。

そうして3月には完全に寝たきり生活がスタート。
動けなさすぎて介護には手がかからなかったが、やることいっぱいで要求も増した。
膀胱炎は慢性化。胸にできた脂肪腫も自壊。
毛に埋もれて気づかなかったけど軽い床ずれも起こしていた。
あちこちが痛々しかった。
高齢だからと細かな検査もしなかったがそれ以外にもいっぱい病気してたんだと思う。
そんな全身ボロボロになったファン。

もしかしたら、もう会えないかもしれない。
そう覚悟を決め4月からPAXは出張へ。
一人と一匹の生活。

寝返りできずカラダが痛かったり
他の理由でカラダがしんどかったり
ただ単に寂しかったり
軽い昼夜逆転もあったのか、夜は3〜4時間に一回鳴いて起こされた。
ひどい時は2時間起きに起こされ熟睡できた日はほとんどなかった。
朝はオムツ交換に始まり何日かに一回は洪水で寝具を汚しそのままお風呂に入れた。
ふやかしたご飯に忘れず薬を入れて食べさせた。寂しがると寝るまで撫でてやった。
今考えると、寝る時間も削り仕事以外の自分の時間はほとんどファンに注いでいた。
それでも動けずしんどそうなファンを見ると頑張れた。
睡魔を呼ぶ暇をなくそうとなるべく忙しく働き登りお世話した。
全力でファンと向き合った2週間だった。

4月19日の朝4時頃。
いつものように鳴き始める。
寝返りさせてあげるが鳴き止まない。
どころか声はどんどん大きくなり悲痛な声で鳴き続けた。
同時に尋常じゃない量の尿と血尿があった。
ジムに出勤し夕方まで鳴き続けた。
鳴かなかったのは外に出た一瞬と車移動の時。
いつもと違いすぎて心配になった。

夕方から実家のあるニセコに向かい、着くとファンはぐったりしていた。
カラダから水分が抜け切ったようでずいぶんとしぼんで小さくなった。
時々呼吸が荒くなり苦しそうにした。
それでも大好きなご飯だけはしっかり完食。
夜はいつもより小さな声で一回だけ起こされた。
久々に”寝た”気がした。

20日は朝からアヨロの予定。
全身力ない状態になったファンだったがなんとかご飯を食べた。
急に衰弱してしまった姿を見てもう長くないことを感じた。
天気がよく夏ほど暑かったアヨロ。
夕方日陰ができた頃外に出してあげると気持ちよさそうに寝ていた。
水はやっとやっと飲んでいたがその日の夜からご飯を拒絶。
PAXとテレビ電話すると耳や目の反応がいつもと違った。
”もう頑張らなくていいから”の声に安心したように見えた。
夜はいつもなら絶対気づかないほどの本当に小さな声でピーとひと鳴き。
寝返りさせカラダをさするとまた静かに眠ったようだった。

21日
ご飯はもちろん食べないし水も口を湿らせる程度の摂取になった。
頭を上げることはなかったが、人の声には反応し目をキョロキョロさせた。
意識が薄そうに寝ている時と覚醒して起きている時の差が激しかった。
午後からはバルコニーで日陰ぼっこ。
いつの日かもこうして家族でゴロゴロしたもんだ。
ゆっくりと風が流れていた。
呼吸は深く穏やか。
ファンにとってニセコで過ごす最後の時間だった。

夕方ジムに戻り仕事。
帰宅するといつもは温かいファンの顔と肉球が冷たくなっていた。
様子を見ていると、軽いてんかんの発作。
このまま逝ってしまう。そんな覚悟で泣きながらゆっくり撫でてあげた。
いつもより軽めの発作でなんとか戻ってきた。
『そろそろお迎えが来そう』とPAXにも報告し布団に入る。
もう声を出して私を起こす気力もないだろうと朝の4時にアラームをセット。
安否が心配でなかなか寝付けなかったが手をさすりながら眠りに入った。

4時。
ファンの呼吸は浅く小さくなり意識は薄かった。
これは寝返りどころじゃない。
部屋の電気をつけ名前を呼び撫で続けた。
そうしているうちに脱糞。
片付けていると胸の動きが止まった。
大丈夫。大丈夫。泣きながら抱きしめさすった。
間も無く頑張って吸おうと首をそらすも空気が入っていかない。
舌は白くなり2.3回繰り返すと静かに動かなくなった。

ファンは亡くなった。

声を出しながら泣いた。
泣いて泣いて泣いた。
LINEを入れ朝家族みんなにファンの旅立ちをお知らせした。
みんな泣いた。
夜ジムでお別れしに来てくれる人もみんな泣いた。


ファンを失って。
生きててこんなに悲しく寂しいことがあるなんて知らなかった。
そうPAXと話した。


まだ日は経っていない。
寂しさは癒えず増すばかり。
少しずつ時間が癒してくれるのを待とう。
ファンにもらったたくさんの楽しい思い出と言葉なき愛を。
悲しみで上書きしてしまわぬよう大切にしまっておく。

一緒に過ごした4年半ありがとう。
また遠い先で一緒になろうね。

ファン愛してるー

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by cheerful-climber | 2018-04-23 17:49